今の健診内容で十分?
束の間ですが、とても心地よい季節となりましたね☘️
当院では先月から今年度の市民健診がスタートいたしました。健診を受けようか、何を受けようか悩んでいる方もいらっしゃると思いますので、本日は「今の健診内容で十分?」という疑問についてお答えします。
市民健診は、がん検診や生活習慣病の早期発見など健康管理の第一歩として非常に重要です。しかし、ご年齢によっては心臓の状態を詳しく知るための心電図や貧血の採血など含まれていない項目があるのをご存知でしょうか?
健診は、あくまでも『効率よく』健康を脅かす状況を発見する手段ですので、コストや検査の簡便さ、年齢による病気を持っている人の割合などで、効率が悪ければ含まれないこともあるわけです。
心不全パンデミックと言われるほど心不全の患者さんが爆発的に増えている中、昨年に出た最新の循環器学会のガイドラインの中でも「心不全になる前の段階からの早期発見」が非常に重視されています。この段階で発見のきっかけになるのが心電図や血液検査でわかるNT-pro BNP(または BNP)という項目です。これらは、心不全の自覚症状が出る前の「隠れた心臓の疲れ」を教えてくれるもので、生活習慣病を複数お持ちの方や心臓に持病のある方は既に当院で定期的に検査されている場合もあるかと思います。しかしながら、さいたま市では75歳以上の方の健診には心電図がありませんし、どなたの採血にもNT-pro BNPは入っていません。
さらには胃がんや大腸がんの検診はあるのに、お腹の中にある他のたくさんの臓器(肝臓・膵臓・胆のう・脾臓・腎臓)についてはがん検診が存在しません。理由は大きく二つあります。一つは、これらの臓器のがんの割合が胃や大腸に比べて少ないこと、そしてそのがんになる人が一定の集団に限られることです。例えば、肝臓がんのほとんどは慢性肝炎の人にできます。もう一つの理由は、これらの臓器の代表的な検査である腹部超音波(エコー)検査が、たくさんの医療機関で高水準で行われるわけではないことです。高水準のエコーができる医師や技師はまだまだ十分とは言えませんし、病気が見つかるかどうかが、その技術次第で大きく変わることも課題なんです。
「しっかり調べるためには専門の人間ドックを受けなければならない」と思われがちですが、当院では、市民健診の項目を補い、心臓や肝臓などを、より専門的に調べるための検診オプションをご用意しています。いつもの市民健診に必要な項目をピンポイントで追加することで人間ドックに引けを取らない、質の高い検査が可能になります。院長の啓医師は不整脈専門医で心電図の細かな読影と心臓超音波ができますし、熊川は腹部超音波と肝臓の専門医です。「人間ドックに引けを取らない」オプションセットは、少しお得になっております。
心臓は身体にとってエンジンのような役割を果たすとても重要な臓器ですし、肝臓はまさしくキモ!ふたつ併せて、健康の『肝心』です。
現在のご自身の健診内容が十分か?追加で検査をした方が良いか?など、気になることがあればいつでも外来でご相談くださいね。